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住まい手の目線で、オリジナルアイテムを開発

家づくりのプロフェッショナル~『商品開発職』

「自宅をこんな風に変えたい」という視点からアイデアを広げる

SxL(ヤマダ・エスバイエルホーム)技術・商品開発部の林 三知代さん。住宅商品や住宅設備、建材などの開発に長年携わっています。分野は多岐に渡り、新商品のコンセプトづくりからプランニングやデザイン、現在は主に住宅に搭載するアイテム(建具、床、収納、キッチン、浴室、洗面など)の開発も手掛ける、商品開発部門のプロフェッショナルです。

林さんが住宅に興味を持ち始めたきっかけは、小学校3年生の時の実家の建て替え。「新しい家に不満を感じることが多かったんです。たとえば、収納が足りないとかベランダがないとか、キッチンのワークスペースから食器棚までが遠いとか。そういうことが気になる子どもだったんですね(笑)。その頃から、将来はインテリアや建築に関わる仕事がしたいと思うようになり、大学ではインテリアデザインと建築デザインを学びました」。建築の中でも、住宅は一番身近で馴染み深いもの。その分野で仕事をしたいという思いから、ハウスメーカーへの就職を志したそうです。

SxL(ヤマダ・エスバイエルホーム)技術・商品開発部 林 三知代さん
「高校生の頃は、自室の家具のレイアウトを大きく変えるような模様替えをひんぱんに行い、楽しんでいました」

「家や暮らしのことが好きで、仕事でもまずは自分の家に置き換えて考えたりします。自宅を“もっと暮らしやすく、居心地のいい空間にしたい”という思いから、アイデアが広がることも多いです」。客観的な開発者目線というよりも、根っからの住まい手目線で仕事をしている、と林さん。「今も、自宅で衣類の収納方法を改善したり、限られたスペースでいかに無駄なく使い勝手を向上できるか検討中なんです(笑)」。


女性社員の声をもとに、オリジナル収納システムを開発

林さんは、2007年から2012年まで、オリジナルの収納システムの開発に従事。当時、社内の女性活躍推進チームのメンバーとして“女性の意見を商品開発に生かそう”という活動に参加しており、収納システムの開発に取り掛かることになったそうです。

「さまざまな職種、家族構成の女性社員が集まり“家ではどんなことに困っている?”という話からスタートしました。その中で最も不満が多かった『収納』をテーマに、モノの種類も数も多く、女性が使う頻度が高いキッチンから取り組むことにしたんです。“キッチンを、もっとなんとかしたい”と考えている女性は多いですから。当社では独身や既婚、子育て中などさまざまな立場の女性が活躍しており、それぞれの視点からの意見を聞けたのがとてもよかったと思います」。

『女性意見を活かす商品開発リーダー』として林さんが中心となり、ディスカッションを重ねて、キッチン収納の問題点を洗い出しました。「キッチン家電やストック食材の置き場が足りないというようなオーソドックスな悩みから、リサイクルに出すために洗ったペットボトルを乾かすスペースがないという細かい話まで、さまざまな意見が出ました。その悩みを解消する収納のアイデアスケッチを制作して、それをたたき台に意見交換。メンバー全員がお勧めだったり、自分自身が欲しいと思うアイテムを採用し、さらに社員全員にもアンケートを実施してブラッシュアップを図りました」。このようなプロセスを数か月の間繰り返し、新しい収納システムの原案が決まりました。

「どの場所に何をしまうかまでイメージしてつくりあげたので、実際に商品化されてからも評判がよく、採用率も高いんです。ここまで細かくモノの居場所をイメージできる収納システムは珍しいと思います。奥行が60cmで収納量が豊富なのも特徴ですね」。モデルハウスに収納システムを初めて展示する際は、具体的な収納シーンが見えるように、プロジェクトメンバーがキッチン小物を調達してセッティングまで行うとか。「ここにこれをしまえば、こういう風に出し入れしやすいとか、展示場のスタッフに事細かくレクチャーをします(笑)。プロジェクトメンバーから収納の使い方を説明することで、お客様に説明をする際に、その良さをうまく伝えられるようになると思うので」。

収納の形やどこに何をしまうかなど、詳細なスケッチを幾度も書きおこし(左)、オリジナルの収納システムをつくりあげました(右)

その後、リビングや洗面所の収納などにも取り組み、自宅をリフォームした際にはご自身が開発した収納システムを取り入れたそう。「自画自賛ですがとても使いやすくて便利です。以前は片付けが苦手でモノがいっぱいでしたが、今は家に友人を招きやすくなりました。収納下手な自分でもきれいな部屋をキープできているということは、よくできたシステムだという実証では(笑)」。

お休みの日は、愛猫とのんびり過ごしたり、洋裁をして過ごすそうです。取材時に着ていたベストもご自身で縫ったものだとか。「休息をしっかりとることで、リフレッシュして仕事に臨めます。とはいえ、洋裁に熱中してつい夜ふかしすることも多いのですが…」。

家や暮らしまわりのことが好きで、好きがそのまま仕事につながっている林さん。今後も、生活者目線を大切にして仕事に取り組んでいきたいと語ります。「私がオリジナル開発したアイテムは、お客様に長く愛着を持って使っていただきたい。また、使いやすく便利で、美しさも兼ね備えたものにしたいと思っています。そのためにできることを、これからも追及していきます」。

(文責:イエノミカタ編集部)

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