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ハウスメーカーが教える、賢い「木の家」選び ②健康&環境配慮

人間にとって、昔から身近な存在である「木」。木は人間にやさしい自然素材であり、建築資材としても優れた性能をもっています。また、木の家を建てることは、環境保護の観点からも大きなメリットがあります。その理由を紐解いていきましょう。



温度や湿度の差が大きい日本の気候風土に合う『木の家』

まずは、わかり易い例えから始めましょう。 寒い時期、金属製の手すりと木製の手すりに触れたとき、木製のほうが冷たさを感じにくいですね。逆に、真夏の屋外では金属製の手すりはやけどしそうな熱さになりますが、木製ならばそこまで熱くはならないでしょう。この現象には『熱伝導率』=熱の伝わりやすさが関係しています。木は、熱伝導率が低い=熱を伝えにくい性質を持つのです。

無垢の床にぬくもりを感じるのも、木の熱伝導率が低いためです(写真/イメージ)

下のイラストは、素材の断熱性を比較したものです。断熱材が伝える熱を1とすると、木材が伝える熱は約2倍。コンクリートは約30~40倍の熱を伝えます。コンクリートに比べると、木材の熱伝導率が非常に低いことがわかりますね。木の繊維組織は下の写真のようにパイプ状になっており、その中に身近な物質の中では最も熱を伝えにくい空気を含みます。そのため木は熱を伝えにくく、断熱材にも匹敵するほどの断熱性能をもつのです。

●右:木の組織、左:素材の断熱性比較
(イラスト/SxL(ヤマダ・エスバイエルホーム)、写真/ミサワホーム)

また、木は周囲の湿度が高い時は組織内に湿気を吸収し、湿度が低い時は湿気を放出します。つまり、天然の調湿性能をも備えていると言えます。夏の暑さや冬の寒さを屋内に伝えにくく、湿度を適度に保つ働きをもつ木は、一年の寒暖の差が大きく、夏は多湿で冬は乾燥気味な日本の気候風土にふさわしく、健康的な室内環境をつくり出してくれる建築素材なのですね。

興味深いデータをご紹介しましょう。下は、公立学校施設における木造施設の推移を示すグラフです。新築される施設のうち、木造の施設の割合が増えていることがわかります。鉄筋コンクリートの建物より、木造の建物の方が疲労感やイライラを感じにくいという研究結果もあり、最近では「木造校舎の良さを見直そう」という動きが起こっています。


樹木を切って木の家を建てることは、環境保護につながる

木の家は人間の健康によいだけでなく、実は、地球環境にもやさしいという事実があります。「木の家を建てるために樹木を切るのは、環境破壊では?」と心配される向きもありますが、それは誤解です。計画的な樹木の伐採は、森林を健全に保つために必要なことなのです。また、木の家を建てることは、地球温暖化防止にもつながります。その理由をご説明しましょう。

ハウスメーカーの社有林(写真/住友林業)

木は、CO2(二酸化炭素)を吸収して、炭素化合物として内部に固定化して成長します。しかし、ある程度樹齢を重ねるとその能力が弱まってきます。森林のCO2吸収機能を維持するためには、能力が弱まった木を伐採して新たに若木を植える必要があります。また、計画的な伐採を行わないと、老木が倒れたり腐ったりして森林の環境を悪化させ、若木の成長を妨げることになります。つまり、樹齢を重ねた木を伐採して家を建てると同時に、植林や育林を計画的に行うサイクルを繰り返すことは、健全な森林環境を守ることにつながるのです。

●木の樹齢とCO2吸収量の関係
●計画的な伐採と植林のしくみ(例)
(イラスト2点共/三井ホーム)

なお、木の中に固定化されたCO2は、伐採され木材になっても固定されたままで、燃焼しない限り大気中に再び放出されることはありません。つまり、木の家を建てるということは、大気中のCO2を減らし、温暖化防止に貢献することにもつながるのです。国も『公共建築物等における木材の利用促進に関する法律』(平成22年10月1日施行)を定め、率先して木材利用に取り組む方針を打ち出しています。

木は伐採・加工され建築資材になっても、CO2を放出せず保持し続けます(写真/SxL(ヤマダ・エスバイエルホーム))

また、木材は計画的な植林により半永久的に再生産できるだけでなく、廃材から新たな製品をつくることもできます。つまり、循環利用が可能な材料なのです。現場で発生する木くずをリサイクルして固形燃料をつくったり、廃材となった木材を廃プラスチックと共に加工して、インテリアやエクステリアに使える木素材として活用しているハウスメーカーもあります。

●リサイクル新素材によるエクステリア例(デッキ、門扉)
(写真2点共/ミサワホーム)

多くのハウスメーカーでは、計画植林された森林から伐採した木材を利用したり、木材の無駄を省きリサイクルに努めるなど、環境に配慮した生産活動をしています。どのような取り組みを行っているのか、会社の担当者に聞いてみることで、その会社の姿勢が分かるはずです。

今回取材した各メーカーの「木」に対する取り組みや考え方については、以下のリンク先に詳しく説明されていますので、ぜひご覧ください。

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