MENU

  1. トップ
  2. 間取り
  3. 幸せいっぱい! 『二世帯住宅』のプランニングのポイント

幸せいっぱい! 『二世帯住宅』のプランニングのポイント

ひとつ屋根の下で、親世帯・子世帯が共に暮らす『二世帯住宅』。一緒に住むのが息子夫婦か、娘夫婦かで、間取りの考え方は違ってきます。また、生活習慣や考え方が異なる二つの世帯が共に暮らす上で、気をつけたいこともあります。家族みんなが「同居してよかった」と思える二世帯住宅を建てるために、プランニングのポイントを知っておきましょう。

  • 旭化成ホームズ 二世帯住宅研究所 所長 松本吉彦さん
    工事監理・設計業務を経て、研究開発部門で家族の住まい方の実態調査や二世帯住宅商品開発に携わる

  • 大和ハウス工業 総合宣伝部 事業販促企画室 主任 横江麻実さん
    入社以来、総合技術研究所で家事・育児や近居などをテーマとした生活研究に携わり、半年前より現職

時代と共に『二世帯住宅』のあり方も変わってきている

親子だから同居が当たり前、長男は結婚したら一緒に暮らす… 一昔前まではよく聞かれる話でしたが、最近は事情が変わってきているようです。

「今は、親世帯と子世帯が、それぞれのメリットを求めて同居を考える時代です」と、旭化成ホームズの松本さん。「共働きの増加という背景がありますが、家事や育児で協力し合えることを同居の理由に挙げる人が増えています」。同社の調査によれば、同居を選んだ理由の1位は“親の老後を考えて”、次いで“家事・育児での協力”となっているそうです。

また、大和ハウス工業の横江さんは「当社の調査では“急病時や防犯面の安心”を同居の理由に挙げた方が多く、次いで“子世帯の子育て支援のため”という理由が続きます。やはり、共働き世帯の増加が背景にありますね」と語ります。保育園へのお迎えや夕食の準備などを、親世帯に援助してもらえたら助かる!という共働き世帯は多いはず。「“子世帯から同居を提案した”という回答が半数以上」という結果にも、そんな想いが透けて見えるようです。

“最初から同居は当たり前だと思っていた”というより、“お互い、一緒に暮らすほうがより良い”と感じるところがあって、同居に踏み切る時代になっているのですね。

子ども(孫)の存在が、同居を決める大きな理由の一つとなっているようです

息子夫婦か娘夫婦か? 共働きか否か? で間取りのポイントは異なる

さて、一口に『二世帯住宅』と言っても一緒に住むのが息子夫婦か娘夫婦かで、間取りの考え方は違ってきます。息子夫婦同居の場合は、子世帯の妻(お嫁さん)が自分のペースで料理や洗濯などを行えるよう、家事空間を別々にするのが基本。一方、娘夫婦同居では母娘が家事協力しやすいため、家事空間を共有したり、協力しやすい間取りにすることが多いです。

ただし、キッチンについては「分けた方がいいかな?と迷った場合は、別々にすることをオススメします。各世帯にキッチンがあるほうが満足度が高い傾向が見られます」(松本さん)。「どちらかの世帯にメインキッチンを置き、もう一方の世帯にミニキッチンを置く方法もあります。2つあると、ちょっとお茶を入れるときなどに重宝します」(横江さん)。


また、「息子夫婦同居の場合でも、子世帯の妻が仕事をしているなら、ある程度家事空間を融合させるという考え方もあります。たとえば、洗濯物の取り込みを親世帯に頼める間取りにしておくと助かるはずです。保育園のお迎えなどを頼むなら、玄関も同じほうが便利ですね」(横江さん)。「親世帯が孫の面倒をみる時間が多いなら、親世帯から孫の部屋に行きやすい間取りにしておきましょう。子世帯のリビングなどプライベートな空間を通らずに孫の部屋に入れる方が、気兼ねが少なくて済みます」(松本さん)。子世帯の妻が、子育てしながら共働きをする場合は、親世帯の育児・家事サポートがしやすいプランニングにしておくことが大事だといえます。

親世帯が孫の面倒をみる場合、孫の部屋に行きやすい動線であることがポイント

“幸せな二世帯同居”のために、ぜひ知っておきたいこと

生活習慣や価値観、考え方もそれぞれ違う、親世帯と子世帯。松本さんと横江さんに、二つの世帯が仲良く暮らすためにあらかじめ気をつけたいことを伺いました。まずは、プラン面のポイントを見ていきましょう。

●音対策をしておこう
二世帯住宅の場合、上下階で住み分ける間取りにするケースが多く、生活音の問題は大きなストレスになります。たとえば、夜遅い時間帯に入浴しても水音が気にならないよう、親世帯の寝室と子世帯の水まわりの位置が重ならない間取りにしましょう。また、床自体の遮音性も重要です。

生活音が発生するエリアを合わせておくと、音は気になりにくくなります

●水まわりの“順番待ち”を避けよう
浴室や洗面室を共有する場合は、”誰かが入浴している間は、洗面室を使いづらい”、”朝の身支度と洗濯の時間が重なって、洗面室が渋滞!”ということになりがち。誰かがお風呂に入っていても、洗面所を気兼ねなく使えるように、脱衣室を独立させておくと便利です。また「お嫁さんが”お舅さんには洗濯物を見られたくない”と思うことも。その場合は、子世帯用の物干し場を別に設けましょう」(横江さん)。室内用物干し金物を利用すると、寝室などにも干し場所を確保できます。

引き戸で仕切るだけで独立したスペースに。脱衣室というアイデアをぜひ取り入れてみましょう

●お嫁さん、お婿さんが一人になれる場所を
家族に“仲間入り”する形になるお嫁さん、お婿さんにはさりげない配慮を。「一人で息抜きができたり、くつろいで好きなことをできるスペースがあると理想的です」(松本さん)。

いくら仲がよくても、やはり気をつかう場面はあるもの。一人になれるスペースがあると、いい息抜きになるはずです

さて、気になるお金面の話もしておきましょう。デリケートな問題なので、お互いの心配りが不可欠です。

●プラン面で不公平感が起きないよう配慮
二世帯住宅の場合、子世帯が費用を多く負担することが多く、プラン面でも主導権を握りがち。その結果、”子世帯の方が高級な仕様になっている”など、後々親世帯から不満が出ることも。「子世帯が高価なオプションを選択したい場合は、親世帯にも話をしておくなど、お互いに後で不公平感がでないような配慮をしましょう」(横江さん)。

●住み始めてから不公平感が起きないよう配慮
住み始めてから発生する光熱費や生活費などについては、各世帯が自分たちの分を負担するのが理想的。もし、どちらかの世帯の負担が多くなるようだったら、もう一方の世帯は何らかの形で感謝の気持ちを示すなど、お互いに依存や甘えが過ぎないように配慮しましょう。

●同居しないきょうだいへの配慮
二世帯住宅を建てるということは、将来、親の土地を相続することが前提となります。「兄弟姉妹がいる場合は、土地を相続できない分、別の資産を相続できる形にするなどの配慮をしたいものです」(松本さん)。


最後に、今回取材させていただいたお二人からのアドバイスです。 「親子間で意見をまとめるのは難しいことです。きちんと整理してから相談…などど考えず、まずはどんなことでも話してください。ハウスメーカーは二世帯住宅のノウハウが豊富です。その家に合ったプランや解決策が必ず見つかります。また、施工事例の見学会に参加して、実際のプランを見たり話を聞くのもオススメです」(松本さん)。 「私が携わった訪問調査では、独立経験(核家族経験)のある子世帯のほうが、主体的に家事・育児・家計経験を積んだ後なので、親世帯への依存心が弱く、同居スタート後も感謝の気持ちが高まる傾向が見受けられました。何かしてもらっても“当たり前”ではなく、お互いに感謝の気持ちを忘れないことが、二世帯の暮らしでは特に大切だと思います」(横江さん)。

家づくりの際、家族の意見を調整するのは大変な作業ですが、二世帯住宅ならなおのことです。ハウスメーカーは二世帯住宅の施工例が豊富で、研究・調査による知見も豊富。まずは、相談してみることをオススメします。

ポイント!こんな見方をしてみよう

  • ・息子夫婦か娘夫婦か、共働きか否か、でプランの考えかたは違う
  • ・二世帯住宅ならではの、気をつけるべきポイントがある
  • ・さまざまな面で、不公平感が出ないように配慮しよう
  • ・二世帯住宅の施工例が豊富なハウスメーカーに相談しよう
 

(文責:イエノミカタ編集部)

「二世帯住宅」をもっと知るための参考サイト

「間取り」の最新記事

もっと見る

イエノミカタ最新記事