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「3階建て・多層階住宅」で、敷地の可能性を最大限に生かす

都会の住宅密集地の大きな悩みは、敷地の狭さ。一方で、利便性の高さなど、都会の暮らしならではのメリットも手放し難いもの。そんな都市部の敷地の可能性を広げるのが「3階建て・多層階住宅※」。限られた敷地の生かし方を、ハウスメーカーの商品開発・商品企画担当の方々に伺いました。※ここでは4階建て以上の建物を指します

  • 旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)技術本部 商品開発部 課長 西野功市郎さん
    設計業務を経て、3階建てや賃貸住宅の商品企画業務に携わる

  • パナホーム 戸建住宅事業部 都市住宅企画部 部長 梅山勝敏さん
    長年、3階建て・多層階住宅の商品開発、商品企画業務に携わる

3階建て・多層階住宅にすると、こんなメリットがある!

都市部の狭い敷地では、建物を横に広げることは難しくても、上に伸ばすという選択肢があります。3階建て・多層階住宅にすれば、延床面積が増えて居住スペースが広くなるのが最大のメリット。敷地のポテンシャルを最大限に生かすために、階数を増やすことを検討してみましょう。

階数が増えることで得られるメリットには、以下のようなものがあります。
●居住スペースが広くなる
●採光、眺望、通風が得やすくなる
●ガレージを確保できる
●二世帯住宅にすることも可能
●賃貸・店舗併用住宅にすれば、収入を得られる
●二世帯住宅や併用住宅は、節税対策としても効果的

都市部だからこそ可能な、3階建て・多層階住宅。敷地のハンディキャップを克服し、メリットを享受する家づくりを選択してみませんか?


密集地でも自然光を採り入れる、こんなテクニック

隣家が迫る都市部の住宅密集地では“昼間も電気をつけないと部屋が暗い”ということも。でも、3階建て、4階建て…と上に伸ばせば、あきらめていた日当たりや眺望も手に入ります。ここで、密集地でも明るい家を実現する採光テクニックをご紹介しましょう。

●天窓(トップライト)、吹抜けなどを活用し、上から光を採りこむ
「隣家が迫っていても、家の上部は開いています。上から光を採り入れて下へおろす方法を考えましょう」(パナホーム/梅山さん)。

1&3:天窓(トップライト)2:蹴込み部分をなくした階段

天窓(トップライト)は、空に向かって開いた窓。屋上、屋根やテラスに天窓を設けることで、太陽の光をたっぷり室内に採りこめます。また、階段を吹き抜けにして、トップライトからの光を下の階に届ける工夫も。階段は蹴込み部分をなくすことで、光を効率的に下まで届けることができます。

●反射光を上手に生かす
「反射光を生かす方法もあります。たとえば北側にベランダを設け、内側の壁面を白くすることで、室内に反射光が入りやすくなります」(旭化成ホームズ/西野さん)。レフ板のようにベランダの壁面に光を反射させ、暗くなりがちな北側の部屋に拡散光を届ける工夫です。直射光にくらべて、柔らかくやさしい光であることも特長です。


ゆとりの空間を創り出す、こんなテクニック

階数を増やす分、居住スペースが広くなる3階建て・多層階住宅。ハウスメーカーでは、単に床面積を広げるだけにとどまらず、ゆとりの空間を生み出すためのさまざまな工夫を行っています。

●ガレージと1階の天井高を低くする
「1階にはガレージと、サニタリーなどの水まわりを配し、低めの天井高とします。その分、ガレージ上部の2階の天井高に余裕が生まれます。天井の高い開放的な空間は、リビングにおすすめです」(西野さん)。少し掘り込んだような段差のあるリビングは、ラグやカーペットを敷いて床座でくつろぐのにぴったりです。


●床面積を犠牲にせずに収納をつくる
できるだけ広く暮らすために大切なのが“収納スペース”の確保。「深基礎部分に収納をつくる、ガレージ上の空間を活用するなど、床面積を犠牲にせずに収納スペースを確保するのが賢い方法です」(梅山さん)。ほかにも、壁面全体に造り付ける収納、子ども部屋のベッドの下部を収納にする方法など、さまざまな工夫が提案されています。

星印が収納スペース

●床に段差をつけて広がりを感じさせる
スキップフロアのように、部分的に床を上げたり掘り下げたり、吹抜けを設けることで、同じ床面積でも視線に変化が生まれ、広がりや心地よさを感じられます。「建物自体の高さは変えず、建物の内部にこのようなしかけを組み込むことで、暮らしにゆとりや楽しさが生まれます」(西野さん)。


●オーバーハングでガレージスペースをつくる
上層階を空中に張り出す“オーバーハング”。雨を避けられるので、ガレージなどに活用できます。「木造の場合、一般的には900mm程度まで。当社の鉄骨造では最大2700mmまで張り出すことが可能です」(梅山さん)。隣地との間のスペースをガレージやアプローチとして利用できるため、効率的に敷地を使えます。


二世帯住宅や賃貸併用住宅にすれば、節税にもなる

2015年1月1日から相続税の基礎控除額が4割縮小されました。これにより、今までは相続財産が基礎控除額の範囲内で収まっていたケースでも、今後は課税対象になる可能性があります。そこで、今注目されているのが二世帯住宅や賃貸併用住宅です。
▼参考記事
プロが教える特別編「『相続税・贈与税』の最新情報」

●二世帯住宅の場合
親と同居の二世帯住宅を建てると、相続時に“小規模宅地の特例”が適用されて、土地の評価額を80%減額できます。都市部では土地にかかる相続税の割合が高いため、二世帯住宅は節税対策としても有効だといえます。「二世帯住宅には、同居による安心感や子育てや家事の分担など、お金以外のメリットもたくさんあります。3階建て・多層階住宅を建てる際には、検討してみてはいかがでしょうか」(西野さん)。

●賃貸併用住宅の場合
賃貸併用住宅を建てると、相続する土地のうち賃貸部分に関しては“貸家建付地”の評価となり、相続税の約2割の評価額が減額されます。“小規模宅地等の特例”の条件を満たせば、さらに減額が見込めます。もちろん、賃貸住宅の家賃収入も大きなメリットです。家賃収入は住宅ローンの返済に充てることができ、ローン返済後は年金代わりの安定収入となります。「このようなメリットをふまえて、3階建て・多層階住宅で賃貸併用を検討される方が増えています」(梅山さん)。




「条件の厳しい敷地に3階建て・多層階住宅を建てるには、プランニング力だけでなく商品の技術力が必要です。ハウスメーカーは各社それぞれの技術力を駆使して、敷地のポテンシャルをできる限り生かした住宅を建てることができます」とお二人。見逃しているかもしれない敷地の可能性に気付くためにも、まずはハウスメーカーに相談してみてはいかがでしょうか。


ポイント!こんな見方をしてみよう

  • ・階数を増やすことで、さまざまなメリットが生まれる
  • ・密集地でも、自然光を採り入れるテクニックがある
  • ・余裕のない敷地でも、ゆとりを生み出す工夫を知る
  • ・二世帯住宅や賃貸併用住宅は、節税対策にもなる
 

(文責:イエノミカタ編集部)

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