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わが家を泥棒から守る!“防犯住宅”を建てる方法

住宅が狙われる犯罪といえば“侵入窃盗”。被害に遭うと、経済的だけでなく、精神的にもダメージが大きいもの。また、在宅中に犯罪者と出くわしてしまうと、命の危険につながる場合も。 今回は、泥棒に狙われにくい、安心して暮らせる家を建てるためのポイントについて、ハウスメーカーの担当者にお話を伺いました。

  • セキスイハイム 営業統括部 木藤昌俊さん
    防犯住宅アドバイザーの資格を持ち、防犯を切り口とした商品開発や販促業務に携わる

  • トヨタホーム 技術部 八重樫賢博さん
    スマートハウスの開発に携わる中で、同社オリジナルの電子錠などを手がける

まずは“泥棒の手口”を知ろう

警察庁のデータによれば、住宅対象の侵入窃盗は全国で57,891件発生(平成25年)。一日当たり約159件もの家が被害に遭っています。手口としては、空き巣が約4割。手段としては、無締まり(カギを締めていないドアや窓からの侵入)が1位、ガラス破りが2位となっています。

「幼稚園バスの見送りや、ゴミ出しなどのちょっとした留守に、無施錠のドアから侵入というパターンは多いですね」と、セキスイハイムの木藤さん。プロの泥棒は、5分から10分で“仕事”を済ませて出ていくとか。少しの留守でも、施錠する習慣をつけることが大事だといえます。

「ガラス破りでは、リビングの掃き出し窓が要注意ですね」と、トヨタホームの八重樫さん。プロの泥棒は、ほとんど気づかれない程度の音で巧妙に窓ガラスを割るのだとか。その上で、手を差し込んでクレセント錠を外して侵入。「2階バルコニーの窓も、意外と盲点です。壁で覆われたバルコニーの場合、外からは見えないので、泥棒がガラス破りをしやすいのです」。

また、泥棒は犯行前に必ず“下見”をするのだとか。下見がしやすい条件として、家の周りに不特定多数の人が行き来する場所があることが挙げられます。周辺に大きな公園などがある場合は、注意が必要です。



“泥棒に狙われにくい家”のプランのポイント

犯罪と防犯は、常にいたちごっこの関係。完璧な防犯住宅はありませんが、できるだけ泥棒に狙われにくい家にすることは可能です。侵入しようとする泥棒から家を守ることも大事ですが、そもそも侵入しようという気持ちにさせないことも大事。今回の取材では、4つのポイントを教えていただきました。

1.犯罪の被害対象にならないようにする

泥棒から狙われやすい条件をつくらないために、割りにくい窓、ピッキングやこじ破りがしづらい錠などを設置することが大切です。窓やドアなどの開口部=侵入口と考え、侵入しづらくなるような対策を講じましょう。「侵入に手間取って5分かかると泥棒の7割はあきらめ、10分以上かかるとほとんどの泥棒があきらめるといわれています」(木藤さん)。

(左)中間膜入りのペアガラスを用いた防犯合わせガラス。最も多い、窓からの侵入を妨ぎます
(右)防犯機能を備えたブラインドシャッター。上部3枚のスラットだけを開いて、防犯性を保ったままで安全に通風が可能

(左)施錠すると鎌状のデッドボルトが突き出て引っかかり、玄関ドアののこじ開けを防ぎます
(右)自動車の盗難防止に効果を発揮するイモビライザーの、高度なセキュリティ技術を応用した電気錠

2.犯罪者が近づきにくい家にする

侵入しやすい経路をつくらないことが大切です。たとえば、カーポートの屋根から容易に2階のベランダへ移動できるようなプランは危険。「隣の家の物置が格好の足場になることも。隣家の状況を確認し、間取りをつくることも大事です」(八重樫さん)。


3.多くの人の目が届く家にする

塀や密接する隣家などで見通しが悪く、人の目が届きにくい状態は、泥棒が仕事しやすい環境。侵入を“見える化”することが大事です。「できるだけ、開口部が死角にならないように。もし、道路から奥まったところに玄関があるなら、玄関ドア周辺を訪問者がはっきりわかるようにライトで照らすようにしましょう」(木藤さん)。

オートセンサー付き玄関灯。不審者が近寄った場合は、玄関まわりを明るく照らし出して犯行を抑止します

4.部外者が侵入しづらい家にする

最近はオープンな外構が流行ですが、道路から簡単に入ってこられるというデメリットも。「ここからは“Aさんの家”とわかるように、花壇などで区切りをつけるだけでも違います。家の奥に回りづらいように、低めの柵を設けるのも効果的です」(八重樫さん)。

オープンな外構でも、植栽などで境界を設けることをおすすめします。低めの柵でも抑止効果はあります

以上、4つのポイントはいずれも「泥棒から見て“心理的に入りたくない、入りにくい家”だと思わせる」ための方法です。泥棒との心理戦に勝つことが大事なのですね。次に、万一狙われた場合でも、侵入を防ぐための方法についてお話ししましょう。


“泥棒に侵入されにくい家”にするための設備選び

平成14年、警察庁は関係各省や建物部品関係の民間団体とともに『防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議』を設置しました。この会議では、侵入犯罪の手口をふまえて、建物への侵入を防ぐための建物部品の基準について検討。“侵入までに5分以上の時間を要する”など、一定の防犯性能があると評価された建物部品(防犯建物部品)を公表しています。防犯建物部品は、錠、サッシ、ガラス、雨戸・シャッター、面格子など開口部に関わる住宅設備となります。

『防犯性能の高い建物部品目録』に掲載・公表された建物部品は『防犯建物部品』と呼ばれ『CPマーク』がついています

防犯建物部品には厳しい試験基準があり、各メーカー独自の技術によって防犯性能の高い製品が開発されています。どのようなものがあるか、その例をご紹介しましょう。


●ドア・錠

シリンダー…ピッキングに強い複雑な構造で、ドリルにも耐える強固なつくりのもの
ドア…金切りばさみなどで切り破られない、強固な素材で作成されたもの

●ガラス

防犯ガラス…2枚以上のガラスの間に柔軟で強靱な中間膜を挟み、熱と圧力を加えて接着。バールなどで打っても貫通しにくいつくりのもの
※網入りガラスは、耐火性はありますが防犯性能は期待できません
※強化ガラスは、破損しても粒状になるため安全性は高いのですが、防犯性能は期待できません。

●サッシ

補助錠つきサッシ…2ヵ所をロックすることで、容易に開くことができないつくりのもの
外れ止めつきサッシ…サッシを持ち上げて外すことができないつくりのもの

●雨戸・ シャッター

切り破られない材質を使うなど、強固なつくりのもの

●面格子

ねじ山がなく、外から取り外しができないつくりのもの


開口部の住宅設備を選ぶ際は、CPマークつきのものを選ぶと安心です。また、ハウスメーカーがオリジナルで開発した、防犯性能の高い設備もあります。メーカーの担当者に「防犯対策はどうしていますか?」と聞いてみるのもいいでしょう。


犯罪を遠ざける、もう一つの大切な要素

昔と比べてご近所づきあいが少なくなり、地域のコミュニティが希薄化している現代。そこにつけこむ犯罪が増えています。逆に言えば、住民同士の交流がさかんな地域は、泥棒が活躍しづらい場所だといえます。「住民から顔を見られることは、泥棒が最も嫌がることの一つです」(木藤さん)。すれ違う人とあいさつを交わすだけでも効果的。ちなみに、泥棒は地域の住民に挨拶されると、そこでの“仕事”をあきらめることがあるそうです。

住民同士がお互いをよく知り、コミュニケーションが盛んな地域には、泥棒が入りにくい

また、家の周りをきれいにしておくことも大切。「庭やガレージに物を放置したまま、などだらしない印象を与える家は“防犯意識も低い”と思われてしまいます」(八重樫さん)。泥棒のターゲットにならないよう、整理整頓を心がけましょう。



今回の取材で話をしてくださったお二人は、共に「防犯は、家族の資産と命を守るという点で、防災と同じくらい大切」と話されていました。家づくりの際には、ぜひ、住まいの防犯についても真剣に考えてみてください。


ポイント!こんな見方をしてみよう

  • ・“泥棒に狙われにくい家”をつくるためのセオリーを知ろう
  • ・“防犯性能の高い建物部品”に認定されている設備を選ぼう
  • ・地域のコミュニティを大切にするという視点を持とう
 

(文責:イエノミカタ編集部)

安全に暮らせる家のつくりかたをもっと知るための参考サイト

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