MENU

  1. トップ
  2. 家づくりの基本
  3. プロが教える「知っておきたい『土地と法律』」

プロが教える「知っておきたい『土地と法律』」

家を建てるには土地が必要ですが、自分が所有する土地だからといって、好き勝手に建てることはできません。土地には、さまざまな法規制があるのです。今回は、家づくりを始める前に知っておきたい『土地に関係する法律』についてお話ししましょう。


家を建てられる地域、建てられない地域

都市計画法に基づき、都市計画区域とされているエリアのうち、市街化区域が“市街化を促進する地域”として、家を建てることが認められています。一方、市街化調整区域は“市街化を抑制するために設けられた地域”で、原則として家は建てられません。ただし、開発許可を受けていたり、すでに家が建っている土地に関しては、例外として家を建てることができます。また、都市計画区域外の土地は規制がない限り家を建てられますが、未開発の土地では水道や電気の引き込みを自身で行う必要があります。


土地は、利用目的ごとに分類されている

市街化区域は、土地の計画的な利用を計るため、住居系・商業系・工業系に大きく3分類されています。さらに、細分類として「用途地域」という区分が設けられています。用途地域とは、街を良好にに発展させるために定められた地域割りのことで、土地の利用のしかたを規定しています。住居系地域は、住宅街としての環境を保護する目的で、住宅の規模や住宅以外の建物の建設が制限されています。なお、用途地域は変更される場合がありますので、建て替えの場合は要注意です。


「道路に接している土地」でないとNG

建築基準法では、都市計画区域内の土地については、道路幅4m以上の道路に少なくとも2m以上接している土地でなければ、建物を建てられないことになっています。これを「接道義務」といいます。ただし、実際の都市部には道路幅4m以下の道路が少なくないため、幅が狭くても「2項道路」(「みなし道路」)に定められている道路であれば認められます。その場合、道路の中心線から2m後退した線を、道路と敷地の境界線とします。これを敷地の「セットバック」と呼びます。建ぺい率や容積率(次項参照)を計算する場合、セットバックをした部分は敷地面積に含まれないので注意が必要です。

接道義務
セットバック

「建ぺい率」と「容積率」で建物の大きさが決まる

自分の土地であっても、敷地いっぱいに建物を建てることはできません。用途地域により、建てられる家の大きさは決められています。それが「建ぺい率」と「容積率」です。「建ぺい率」は敷地面積に対する建築面積(建物の真上から光を当てて、地面にできる影の面積)の割合のこと。角地の場合は緩和されることがあります。「容積率」は敷地面積に対する延床面積(各階の床面積の合計)の割合のこと。前面道路の幅により条件が厳しくなる場合があります。


高さを制限する「斜線制限」

「斜線制限」とは、道路や隣地の日当たりや通風などを妨げないように、建物の高さを規制するもので、「道路斜線制限」、「隣地斜線制限」、「北側斜線制限」の3種類があります。建築基準法で定められた一定の斜線を引き、その斜線内に建築物をおさめなければいけないという規制です。また、用途地域内の“第一種・第二種低層住居専用地域”では、3階建て以上または軒の高さが7mを超える建物が「日影規制」という規制の対象になり、建物の高さが制限されます。

斜線制限

ちなみに、土地を購入する際、一般的に北側道路より南側道路の方が好条件とされますが、「北側斜線制限」に対しては北側道路の土地の方が有利です。北側斜線は、真北の隣地境界線から一定の条件で引かれますが、北側が道路の場合は隣地境界線が道路の反対側にあるとみなされるため、北側斜線の影響が少なくて済むケースが多いのです。


延焼を防ぐための、防火に関する規制

「防火地域」や「準防火地域」は、延焼による大規模な火災を防ぐための規制です。建物が密集する都市部は「防火地域」に指定され、建物は耐火建築物でなくてはいけません。また、都心と郊外の中間地域は「準防火地域」に指定され、建物は防火構造にするなどの規制があります。



家づくりを始める際には、具体的な間取りを考える前に“この土地にどのくらいのボリュームの家を建てられるか(広さや高さなど)”を知ることが大切です。また、これから土地を買う場合は、法規制を確認しておく必要があります。土地にはさまざまな制限が多いように感じますが、いずれも良好な住環境を保つために必要なもの。全てを把握することは難しいので、まずは、建築のプロに相談することをおすすめします。

(文責:イエノミカタ編集部)

「家づくりの基本」の最新記事

もっと見る

イエノミカタ最新記事