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3.11~そのとき住宅メーカーはどう動いたか

未曽有の災害となった東日本大震災。全国展開している住宅メーカーにおいては、被災地に数多くある既築の住宅とそこに住むお客様(オーナー)の安否確認や、その後の対応が急務となりました。情報の混乱や物資が不足する中、住宅メーカーはどう動いたのか。当時、最前線で対応にあたった社員の方々にお話を伺いました。

  • 住友林業 営業推進部 田村彰宏さん
    既築物件のフォローを主業務とするグループの統括、オーナー向け季刊誌の発行などに携わる

  • 大和ハウス工業 CS推進部 後藤博文さん
    CS(顧客満足)戦略構築業務に携わる一方で、CS推進部の統括業務を行う

  • パナホーム 東部カスタマー推進部 高橋勝幸さん
    お客様相談窓口にて、主にオーナー対応、メンテナンス部門の統括業務を担う

大地震発生。まずは情報収集と人的・物的支援を!

2011年3月11日午後2時46分。三陸沖を震源とするM9.0の巨大地震が発生し、東北・関東をはじめとする広い範囲を長く激しい揺れが襲いました。各住宅メーカーは、その日のうちに対策本部を設置。必死の情報収集活動が始まりました。

情報の把握に苦慮する中、徐々に明らかになってきたのが被害規模の大きさ、そして被害範囲の広さです。被災したオーナー宅も、かなりの数に上ることが予測されます。しかし、当然ながら現地の社員だけで対応するには、あまりにも困難な状況でした。

そこで発揮されたのが、大手住宅メーカーならではの強み。全国各地の拠点からの、人的・物的な支援の動きです。西日本や九州などのエリアからは応援にあたる人員が派遣され、水や食料などの支援物資が続々と集まってきました。各社、拠点から営業車を集める(ガソリン不足に対応するためハイブリッド車で対応したメーカーも)、関連会社のトラックを駆使するなどして、人や物資の運搬体制を整えたそうです。また、数多くの取引先企業と協力体制を取れるのも大手住宅メーカーだからこそ。迅速な連係プレーの中で、徐々に支援体制が整えられていきました。


全国から集まった社員が、オーナー宅の対応にあたる

全国から人手と物資の確保を進めつつ、急務となるのはオーナー宅の状況確認。各メーカーでは、被災地にあるオーナー宅を、データベースを元にマッピングなどで可視化。ご家族の安否と建物の無事を確認すべく、電話や訪問などの手段がとられました。

余震が続く中、自宅は大丈夫かと不安いっぱいのオーナーにとって、住宅メーカーからの連絡は心強かったはず。たとえ建物が傾いていなくても、どこかに損傷があれば家の安全性に不安を感じます。あるいは目に見える被害はないとしても、大きな揺れを受けた建物に住み続けていいのかと心配は尽きません。そんなとき、住宅メーカーの担当者が建物を確認し「大丈夫です」と言ってくれたら、一安心ですね。たとえ修理が必要だとしても、その後の段取りが見えていれば安心できます。

今回、過去の震災と比べてかなり広範囲の被害であること、また、物資不足などが重なり、オーナー宅の状況を把握するには数週間を要しました。なお、各拠点から寄せられた水や食料、日用品などをオーナー宅に配布したメーカーもあり、感謝の声が寄せられたということです。

残念ながら津波の被害に遭った建物以外は、激しい揺れに耐えた住宅メーカーの家々ですが、点検の結果、修理が必要な家もありました。そのような建物は、メーカーの技術スタッフや職人の手で後日修理が行われましたが、人員不足のためやむをえず対応が遅れてお叱りを受けることもあったとか。それでも“住むには問題なし”“余震にも心配なし”を確認できた安心感は大きかったようです。また、津波に遭った地域では、保険証券が流されてしまったケースも。その場合、各メーカーではデータベースを基に、保険の内容を確認。滞りなく手続きを進めることができるようになりました。

マニュアルどおり、計画どおりにはいかないことも多々ある中、全国規模の住宅メーカーとしての組織力、マンパワーが困難を乗り越える機動力となったようです。また、被災地での仮設住宅建設においても、住宅メーカーの力がいかんなく発揮されました。


各社の担当者の方々から、今回の震災対応をふりかえっての一言をいただきました。

「仙台支店に赴任していた時期があり、馴染みの場所が津波の被害を受けました。激しい揺れに打ち勝った家も波に流されてしまいました。そのことを考えると今でも気持ちの整理がつきません」と住友林業の田村さん。「しかし、無事残った家に安心して住んでいただくことが我々の責務です。全国から多くの社員が被災地へと赴きました。住宅メーカーの担当者が直接訪問して建物の安全を確認したことは、お客様にとって何よりの安心になったのではと思います」。

「建物のチェック時に、報告書と共にご自身でできる修理方法をお伝えし、喜ばれました。たとえば、壁紙が切れても構造上は何ら問題なく、市販の材料で補修可能という事実をお伝えするとお客様は安心してくださるものです」と大和ハウス工業の後藤さん。「今回、過去に例のない広範囲の被災という経験をし、災害時の体制を再確認しました。起こってほしくないことではありますが、今後、また大きな災害に見舞われた際には、今回の経験が必ず活きると確信しています」。

「地震発生直後は、今までにない規模の被害ということもあり、情報収集や状況確認に苦慮しました。沖縄にあるお客様相談窓口に情報を集約し、混乱を回避しました」とパナホームの高橋さん。「ノウハウの蓄積は大切です。また、実際に目で見て経験することも重要です。新入社員による現地復興支援や、仮設住宅の点検に多くの社員が赴くようにすることで、リアリティをもって災害対策に臨めるようにしています。また、これからの時代、災害時の高齢者への支援も必須ですね」。


この度の東日本大震災により被災された皆様には、心よりお見舞いを申し上げます。 被災地の一刻も早い復旧をお祈りいたします。

(文責:イエノミカタ編集部)

ポイント!こんな見方をしてみよう

  • ・災害時の対応はどうなっているか、体制を確認しよう
  • ・万一建物に被害があったとき、どんな対応をしてくれるか知ろう
  • ・建てた後も末永くおつきあいのできる会社を選ぼう
 

地震・災害への対応をもっと知るための参考サイト

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